以前、首のヘルニア(頚椎ヘルニア)の予防についてお話しました。
首のヘルニアも大変辛いものなので、予防できることがあれば、少しでも実行していただいて、そうならないことが一番です。
しかし、それでも首のヘルニアを患ってしまったら、治療はもちろんですが、他の症状と同様に、日常生活での負担を減らすために、起きているときはもちろんですが、寝ているときにもケアが必要です。
なぜなら本来、一番休息になるはずの睡眠中は、一番無防備で、首のヘルニアを悪化させてしまう可能性が高いのも事実なのです。
それは寝返りにあります。
人が一晩に寝返りをする回数は、20回とも30回とも言われています。
それだけ首を捻っているわけですから、首のヘルニアにとっても、その影響はかなり大きなものです。
また首を捻らない、ということを考えれば、うつ伏せで寝るのは避けた方がいいでしょう。
うつ伏せの状態だと首は横を向く、つまり首を捻っているわけですから。
しかし、前述のとおり、仰向けで寝ていても人は寝返りを打つもの。
ですので、寝返りを打っても頭の高さが変わらないように、枕の高さを調整するのがいいと思います。
枕にタオルを巻いたり、座布団を敷いてみたりして調整してみてください。
頭から肩のあたりまで座布団を敷いて寝ている方もいらっしゃいます。
また、せっかく高さを調整しても、枕自体が柔らか過ぎると寝返りのたびに高さが変わってしまいますし、硬すぎると、心地よい眠りは得にくいです。
そう考えると、昔ながらの「そば枕」は、硬過ぎず柔らか過ぎず、そばがらの量で高さを調整できるので、首のヘルニアには適した枕かもしれませんね。
首のヘルニアも、その症状や程度は、患者様お一人お一人すべて異なってきます。
そのお一人お一人に最適な治療と、日常生活でのアドバイスができると思いますので、ご遠慮なくご相談くださいね。