子供のスポーツ時の腰痛、それは腰椎分離症かもしれません。 - あおぞら整骨院・鍼灸院

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腰・背中の痛み

子供のスポーツ時の腰痛、それは腰椎分離症かもしれません。

#オーバーユース#スポーツ障害#骨損傷

サッカー少年

腰椎分離症ってなに?

腰椎分離症とは、腰椎(ようつい)の椎弓(ついきゅう)といわれる部分の疲労骨折です。

疲労骨折の進行度で病期が分けられており、初期→進行期→終末期に分けられます。

〇初期・・・不全骨折(ひび)がある状態
〇進行期・・・完全骨折がある状態
〇終末期・・・偽関節がある状態(偽関節:一定の期間が過ぎても骨が癒合せず、治癒機転が完全に停止または停滞した状態の事)

小学校高学年から中学生の時期に発症します。この段階では「ひび」が入った状態の初期です。この時期に適切な休息を取らずにそのままスポーツを続けた場合、高校生から大学生の時期にひびが入ったところから完全に骨が折れてしまい、分離してしまう事が多いようです。

また、腰椎分離症には、先天的要因と後天的要因があります。
ここでは後天的要因についてお話しします。

腰椎分離症の原因

成長期にスポーツの練習などで、腰に過度な負担を繰り返しかけてしまうこと(オーバートレーニング)で発症します。
特に腰を反らす動作やひねる動作、ジャンプからの着地などが影響を与えます。

〇好発年齢・・・11~15歳(男子の方が多い、女子の約2倍)

〇好発部位・・・第5腰椎(約80%ついで第4腰椎)

〇好発種目・・・野球、バレーボール、バスケットボール、サッカー、柔道、ラグビー、ウエイトリフティング。(体の前屈や後屈、回旋を伴う動きが多いスポーツ)

症状

病期により症状が異なります。

〇初期・・・この時期では無症状の場合もあります。症状が出る場合は、運動時や運動後の腰痛、腰を反らした時やひねった時の腰痛が主訴となります。長時間同じ姿勢を続けた場合も痛みが出ることがあります。

〇進行期・終末期・・・腰痛は運動時以外でも感じるようになり、長時間座った状態や歩行時にも痛みが出現してきます。また、分離することによって骨が不安定になり、腰椎が前方にずれて神経を圧迫することがあります。この状態になると、足のしびれや痛みが出てきます。これを「腰椎分離すべり症」といいます。

治療

病期により治療内容が異なります。
病院で分離症と診断を受けたら、その時点での病期により腰部コルセットの装着や、運動の禁止期間が告げられると思います。その指示を遵守しながら治療を行います。

〇初期・進行期・・・骨癒合(骨がつく)が期待できるため、骨形成を促進する低出力パルス超音波治療を行います。その他、腰の筋緊張を改善させるため電気治療を行います。
マッサージは行いませんが、痛みが強い場合は鍼治療を行います。また、ストレッチの方法などをお伝えします。

この時期によく行われるストレッチ「ジャックナイフストレッチ」をご紹介します。
このストレッチは、足の後面にある筋肉の硬さを改善する目的で行います。

①スタートポジション②膝をゆっくり伸ばしていく(伸ばせるところまで)。②を10秒間キープする。
朝と夜に3~5回行う。膝を伸ばしていく際に、胸と太ももが離れないようにしましょう。

このほかに股関節周囲のストレッチもあわせてご指導いたします。

〇終末期・・・この時期では、偽関節が形成され骨癒合が難しいため、腰痛改善を中心とした治療を行います。

初期→進行期と病期が進むにつれて骨癒合率が低下していきます。分離症の診断を受けたら、早期の治療開始が望ましいと思います。

この記事の著者

北城 雷太

あおぞら整骨院・鍼灸院院長
柔道整復師

あおぞら整骨院・鍼灸院を開院する前は、東京の整骨院にて分院長を務めさせていただいておりました。その後三島にて開院し15年目を迎えております。この間、様々な経験をさせていただき、また現在の治療にこの経験を生かすべく、日々精進しております。
この15年間で世界は驚くほどに大きく変化してまいりました。同じように、健康に対する考え方、医療の分野でも大きな変化(進化)がみられます。我々治療家も、日々多くのことを学び成長しなければなりません。進化してこそ、患者様の痛みを効率よく取り除けると私は信じています。

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