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物を持つと肘が痛い!「テニス肘」

#ゴルフ肘#テニス肘#上腕骨外側上顆炎

肘を痛めた女性

皆さんこんにちは。

こんな経験はありませんか?

「手首を反らせる」「指を伸ばす」「物をつかむ」「タオルや雑巾を絞る」「ペットボトルの蓋を開ける」「キーボードを打つ」というような手首や指を使った動作を行った時に肘の外側に痛みが起こる。

それは、上腕骨外側上顆炎かもしれません。

よく「テニス肘」と言われますが、テニスをやらなくても外側上顆炎になります。

私も9年ほど前に、この上腕骨外側上顆炎になりました。ゴルフの練習が原因でした。当時は安静時も「ツーン」と痛みが持続するほどひどかったのですが、数ヶ月で完治し、その後再発はありません。

外側上顆炎になる可能性がある競技や職業

〇スポーツ~テニス、バドミントン、卓球、剣道、ゴルフなど

〇仕事~美容師、花屋さん、料理人、大工、重い荷物を運ぶ仕事をする人、パソコン作業が多い方など

手首や指、前腕(肘から手首まで)を酷使すると、外側上顆炎になるリスクが上昇します。

初期には安静時に痛みを感じることはあまりありませんが、症状が強くなると安静時にも痛みを感じるようになり、進行するとコップが持てないほどの強い痛みを伴うこともあり、日常生活にも大きな支障をきたすようになります。

上腕骨(肘から上の骨)下部の外側にある出っ張った部分を上腕骨外側上顆と言います。
この外側上顆には手首を動かし、指を伸ばすための筋肉、短橈側手根伸筋長橈側手根伸筋総指伸筋が重なるよう付着しており、主にその筋肉の中の一つである短橈側手根伸筋(たんとうそくしゅこんしんきん)という筋肉の付け根(腱)に炎症が起きたものを上腕骨外側上顆炎といいます。(長橈側手根伸筋、総指伸筋の腱でも発症します)


短橈側手根伸筋の腱に過度の負担がかかり、細かい亀裂や炎症が起きて痛みが起こると考えられています。

外側上顆炎を引き起こす筋肉

①Thomsenテスト(トムセンテスト) 

痛い方の肘を伸ばし、手首を上に反らした状態から、もう一方の手で逆の下方向に力を加えた時、肘の外側に痛みが出るかを調べる。

②chairテスト(チェアテスト)

痛い方の肘を伸ばし、椅子を体の横へ持ち上げた時に肘の外側に痛みが出るかを調べる。

③中指伸展テスト

痛い方の中指を下に押し、その逆に中指を上に持ち上げるようにした時、肘の外側に痛みが出るかを調べる。

上記①~③の方法で痛みが出たら陽性です。

予防法

①ストレッチ:肘を伸ばした状態で、手首を下に(手のひら側)曲げる。20~30秒後に戻す。これを3回程度行う。腕を使う前と使った後の両方のタイミングで行う。

②筋力アップ:1kg程度のダンベルまたはトレーニングチューブを使用し、肘を伸ばした状態で手首の曲げ伸ばしを行う。肘に熱を感じる場合や、痛みがあるときは行わないようにしましょう。

痛みがある場合の対処法

①痛みが出始めてから約1ヶ月間は、患部を冷やすと痛みが緩和します。約2ヶ月目以降の慢性期にには冷やすことは逆効果になることが多く、温めたほうが痛みは緩和します。個人差がありますので、どちらか楽になるほうを選択してください。

エルボーバンド(肘用の締めこむタイプのサポーター)を使用する。これは、肘にかかる負荷をある程度吸収できますので、装着したその時から楽になり、悪化を予防できますのでおすすめです。
もちろん当院にもございます。

1.電気治療:低周波治療器、ハイボルテージ(高電圧治療器)

2.超音波治療:超音波、低出力超音波

3.(きゅう):灸、電子灸

4.(はり)

5.マッサージ、ストレッチ

上記1~5の中から、症状の程度(痛みの程度)、傷み始めてからの期間、職業やスポーツ(腕を使う頻度)などにより、選択し組み合わせて治療します。

痛みの原因となった動作はできるだけ避けたほうが良いのですが、仕事や部活、クラブチームの試合などで手の使用を控えることができないケースも多く見られます。
痛みの程度と手を使う頻度を確認し、場合によってはエルボーバンド使用のご提案や、テーピングを行うこともあります。

慢性化し、長期にわたり痛みが持続することもありますので、痛みを感じたら、できるだけ早期に治療開始することをおすすめします。

この記事の著者

北城 雷太

あおぞら整骨院・鍼灸院院長
柔道整復師

あおぞら整骨院・鍼灸院を開院する前は、東京の整骨院にて分院長を務めさせていただいておりました。その後三島にて開院し15年目を迎えております。この間、様々な経験をさせていただき、また現在の治療にこの経験を生かすべく、日々精進しております。
この15年間で世界は驚くほどに大きく変化してまいりました。同じように、健康に対する考え方、医療の分野でも大きな変化(進化)がみられます。我々治療家も、日々多くのことを学び成長しなければなりません。進化してこそ、患者様の痛みを効率よく取り除けると私は信じています。

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