腕や背中の痛み、しびれ「頸椎椎間板ヘルニア」になってしまったら - あおぞら整骨院・鍼灸院

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首の痛み

腕や背中の痛み、しびれ「頸椎椎間板ヘルニア」になってしまったら

#仕事#加齢疾患#姿勢不良#日常生活#神経痛

当院では、頸椎椎間板ヘルニアでお悩みの方が多数ご来院されます。
病院での検査後ヘルニアと診断され、リハビリを受けた経験がある方や、投薬治療のみを受けている方、診断は受けたがその後通院されていない方などさまざまです。
今回は、頸椎疾患の中でも非常に多いとされる頸椎椎間板ヘルニアについてお話しします。

症状

頸椎椎間板ヘルニアを発症すると、主に次のような症状がみられます。

首・肩甲骨周囲・腕の痛み・・・首の痛みに関しては、「寝違えた」ような感じの痛みが突然あらわれる事があります。腕や肩甲骨周囲にも同じような痛みを感じることもあります。

手足のしびれ・・・痛みの後または並行して、主に腕から指先にしびれがあらわれます。

腕や手指の脱力(力が入らない、握力の低下)・・・物を落としやすくなったり、腕を上げるのが困難になったりします。

また、ヘルニアには3つのタイプがあり、タイプにより症状が変化します。

〇外側ヘルニア・・・髄核が外側に飛び出すタイプです。主に神経根を圧迫します。→神経根症

〇正中ヘルニア・・・髄核が真ん中に飛び出すタイプです。主に脊髄を圧迫します。→脊髄症

〇傍正中ヘルニア・・・外側ヘルニアと正中ヘルニアの中間です。

傍正中ヘルニア

神経根症(外側・傍正中ヘルニア)

ヘルニアにより左右どちらかの神経根が圧迫されると、圧迫された側の首・肩・腕に痛みやしびれなどの症状がおこります。体の片側だけに認めるのが特徴です。
重症化すると、「腕を上げることが出来ない」「力が入らず物をつかめない」「手の感覚が鈍くなる」などの症状があらわれます。

脊髄症(正中・傍正中ヘルニア)

脊髄そのものが圧迫され、感覚障害や筋力の低下をおこします。圧迫のされ方にもよりますが、左右両側に症状を認めることが多くなります。また、巧緻運動障害(ボタンをはめる、文字を書く、箸を使うなどの細かい作業がやりにくくなること)を発生したりします。
悪化すると、下肢にも症状が出現し、歩行障害(痙性歩行)がみられます。
さらに進行すると、排尿機能の障害が認められることがあり、頻尿や残尿感、尿失禁などがおこります。

主な原因とは

頸椎椎間板ヘルニアの原因として挙げられるのは

加齢・・・加齢は最大の原因です。加齢に伴って体内の総水分量は減少していきます。
これにより、椎間板内の水分量も少なくなり、硬くなることで弾力性が低下します。
そのため、わずかな刺激が原因で亀裂が入るなど、損傷しやすくなってしまうのです。

重労働・・・「重いものを持ち上げる」「中腰の姿勢が続く」などの重労働をする時にも、首に対して大きな負担が発生します。

首に負担がかかるスポーツ・・・柔道、ボクシング、ラグビー、レスリングなどのスポーツは、首に大きな衝撃が加わりリスクが上昇します。

姿勢・・・デスクワークやスマートフォン、タブレットの長時間使用で、無意識に画面を覗き込むようにして前屈みになっている人も多いと思いますが、この姿勢を長時間持続すると、頚椎の並び方も影響を受けてしまいます。
自然な状態では、人間の首は自然なカーブを描いており、横から見るとゆるやかに前弯をしています。前屈みの姿勢でパソコン作業などを続けると、自然と首が前方へ突き出した状態となるため首の前弯がなくなり、首がまっすぐの状態になります。
この状態をストレートネックといい、首の関節や筋肉に大きな負担を与えてしまい、ヘルニアの大きな原因のひとつになってしまいます。
画面を見る時は、出来るだけ目の高さで見るようにしましょう。
また、寝る時の姿勢や枕も大切です。高すぎる枕の使用やうつ伏せで寝ると、首が曲がった状態を維持してしまいます。出来るだけ首が自然な状態を保てるよう工夫しましょう。

頸椎椎間板ヘルニアを悪化させないために

先述しました原因のところで少し述べましたが、ここでもう一度整理しましょう。

悪化させないために、以下の事項に注意することが大切です。

〇スマートフォン、パソコン使用時の姿勢に気を付ける・・・覗き込むような前屈みにならない。

〇首に負担がかかる動作やスポーツを避ける・・・重量物を持たない、正しい姿勢を意識する、コンタクトスポーツを避ける。

〇うつ伏せで寝ない

〇体重の管理・・・体重が増えると頸椎への負担が増加しますので、適正体重を意識しましょう。(BMI22)

〇転倒しないよう気を付ける・・・転倒により、頸椎への急激な負荷がかかります。

〇首をポキポキ鳴らさない・・・頸椎椎間板ヘルニアは、首の安静が最も重要です。首をグルグル回したり、ポキポキ鳴らすのはやめましょう。

〇禁煙を意識する・・・喫煙により全身の血行が悪くなり、椎間板の劣化が進みます。

治療

頸椎椎間板ヘルニアには病期があり、初期中期後期に分けられます。
後期になると、病院での手術が必要になります。当院での治療は初期、中期の方が対象になります。

物理療法・・・牽引療法、超音波治療、電気治療(ハイボルテージ、干渉波)

手技療法・・・肩から背中にかけてのマッサージ

ほとんどの方は2~9週間の間で症状は改善しますが、一部の方は痛みは改善するものの、痺れが継続することがあります。その場合は9週間を超える場合もあります。

頸椎椎間板ヘルニアは重症化すると手術が必要となる場合があります。
初期の段階での治療開始が望ましいと思います。

この記事の著者

北城 雷太

あおぞら整骨院・鍼灸院院長
柔道整復師

あおぞら整骨院・鍼灸院を開院する前は、東京の整骨院にて分院長を務めさせていただいておりました。その後三島にて開院し15年目を迎えております。この間、様々な経験をさせていただき、また現在の治療にこの経験を生かすべく、日々精進しております。
この15年間で世界は驚くほどに大きく変化してまいりました。同じように、健康に対する考え方、医療の分野でも大きな変化(進化)がみられます。我々治療家も、日々多くのことを学び成長しなければなりません。進化してこそ、患者様の痛みを効率よく取り除けると私は信じています。

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