むくみの原因と鍼灸治療による対処法とは

こんにちは、青木です。
まだ寒さの残る日が続いておりますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
今回は「むくみ」についてのブログです。
一年を通して気になる方も多いかと思いますが、特にこの寒い時期は症状が出やすくなります。
むくみについてまとめてみましたので、ぜひご覧ください。
むくみの概要と原因
むくみ(浮腫)とは、「皮膚下の組織に余分な水分が溜まった状態」です。
塩分・アルコールの過剰摂取、寝不足、長時間の立ち仕事などが原因で起こる一時的なものと、心臓病、腎臓病、肝臓病など病気が原因で生じるものがあります。
特徴として、指で押した時や靴下を脱いだ時に凹みが残る(圧痕性浮腫)ことが挙げられ、顔やまぶた、手足などに生じやすいです。 むくみは女性の方が多く経験しますが、男性もむくみを実感することは少なくありません。特に、立ち仕事や塩分の過剰摂取は、むくみのリスクを高めます。
女性がむくみやすい理由として以下が挙げられます。
〇女性ホルモン(プロゲステロン)の影響・・・プロゲステロンは水分をため込みやすくする作用があり、月経前に特にむくみやすいです。
〇筋肉量の差・・・女性は男性より筋肉量が少なく、血液やリンパ液などの体液を心臓に戻すポンプ機能が弱いため、水分が皮下の組織に滞りやすくなります。
〇血行不良による冷え・・・筋肉量の少なさやスカートやヒールなどの服装から下肢が冷えやすく、血流が悪化しやすい傾向にあります。
むくみは全年齢層で経験しますが、年齢によって原因が異なります。20~30代では、「冷え」や「長時間のデスクワーク」などの生活習慣が主な原因です。40代以降では、むくみの発症率が最も高く、特に女性に多く見られます。更年期(50歳前後)による「ホルモンバランスの変化」と「筋力量の低下」も関与しています。高齢層では心臓や腎臓などの「内臓疾患」や「運動不足での筋力低下」が背景にあることも多く、年齢とともに慢性化・深刻化しやすい傾向があります。
むくみの分類
浮腫は大きく2つに分類され、心臓や腎臓、肝臓などの臓器が原因の「全身性」と静脈血栓症やリンパ浮腫などが原因の「局所性」に大別されます。
さらに凹んだ痕が残る「圧痕性」と跡が残らない「非圧痕性」で分類されます。
原因疾患やメカニズムによって治療法も異なります。
当院での治療
臓器やリンパ管が原因と考えられるむくみは専門の治療が優先されるため、かかりつけの病院か専門医に相談し治療を受けてください。
当院での鍼灸治療の目的は、血流や筋肉の状態を整えることで、体液循環を妨げている要因を軽減し、むくみに伴う不快症状を和らげることです。
灸や鍼治療を行うことで血流の滞りや体液循環を妨げている状態の改善を図ります。
特に下肢の経穴(ツボ)は足に滞った水分や老廃物を排出し、重だるさや冷感などの症状に対して効果が高いです。
〇治療の頻度について
初期は週1〜2回を目安に治療を行い、症状の改善が見られて安定してきたら、2〜4週間に1回(月1〜2回)へと間隔を空けていくのが一般的です。
では、代表的な経穴(ツボ)を紹介していきます。
「三陰交(さんいんこう)」・・・下肢の血流や水分代謝を整える代表的なツボです。
冷えや女性ホルモンの影響によるむくみ、生理前のむくみによく用いられます。
「足三里(あしさんり)」・・・胃腸の働きを整え、全身の循環を促すツボです。
疲労感を伴うむくみや、体力低下が背景にある場合に用いられます。
「陽陵泉(ようりょうせん)」・・・下肢の筋緊張を緩め、関節の動きをスムーズにするツボです。
脚の張り感や重だるさを伴うむくみに適しています。
「陰陵泉(いんりょうせん)」・・・体内の余分な水分代謝を調整するツボとされ、
特に下半身のむくみや、湿気・冷えの影響を受けやすい方に用いられます。
「委中(いちゅう)」・・・膝裏に位置し、下肢全体の血流改善に関与するツボです。
脚全体のむくみや、立ち仕事後の張り感に使われます。
「承山(しょうざん)」・・・ふくらはぎの筋肉の緊張を和らげるツボです。
夕方に強くなるむくみや、こむら返りを伴う場合にも用いられます。
「豊隆(ほうりゅう)」・・・体内に停滞した余分な水分や老廃物の排出を助けるツボとされ、
慢性的なむくみや体が重だるいタイプに使われます。
「太渓(たいけい)」・・・冷えや体力低下に関与するとされるツボです。
足先の冷感を伴うむくみや、慢性的な浮腫に用いられます。
「太衝(たいしょう)」・・・自律神経の乱れや緊張を緩めるツボです。
ストレスやホルモンバランスの影響で出やすいむくみに適しています。
これらの経穴(ツボ)の多くは、血流や筋肉の緊張、水分代謝に関与するとされ、
むくみに伴う重だるさや冷感などの症状に対して用いられます。


最後にむくみ対策をいくつかご紹介します。ぜひ日常生活で意識してみてください。
塩分・糖質・アルコールを控え、カリウム(かぼちゃやバナナ、海藻類)を摂る食事を心がけてください。水分の摂取バランスを考えることも非常に大切です。
こまめな運動・ストレッチで血流を促し、弾性ストッキング使用、体を締め付けない服装を意識してください。特に、長時間同じ姿勢を避け、筋肉のポンプ作用で血液循環を改善させることが重要です。
いかがでしたでしょうか。
ご自身や身近な方でむくみにお悩みの方がいらっしゃいましたら、ぜひご来院ください。
