「頬や目の奥が痛む」、「黄色い鼻水が出る」・・・それは副鼻腔炎かも。 - あおぞら整骨院・鍼灸院

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「頬や目の奥が痛む」、「黄色い鼻水が出る」・・・それは副鼻腔炎かも。

#日常生活#鍼灸

こんにちは、青木です。

若葉が初夏の日差しに輝く季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
季節の変わり目で風邪など体調を崩す方もいらっしゃると思います。
今回は風邪やアレルギー鼻炎などから発症しやすい「副鼻腔炎」についてのお話です。

現代の日本では、副鼻腔炎は一般的な疾患で年間罹患数は100~200万人と言われており、誰もが罹患する可能性があります。
では副鼻腔炎とはどのような病態なのでしょうか。一般的には「蓄膿症」と呼ばれることが多く、こちらの名前の方が馴染み深いと思います。副鼻腔炎は、鼻腔の周りの副鼻腔という空間に炎症が起こる病気で、蓄膿症はその炎症が長引き、膿が溜まった状態を指します。

副鼻腔とは

鼻は、気道の入り口である鼻腔と、鼻腔に隣接する副鼻腔からなっています。鼻腔と副鼻腔は自然口という小さな穴で連絡しています。

副鼻腔は4つあり、上顎洞(じょうがくどう:頬の奥)、篩骨洞(しこつどう:眼の内側)、前頭洞(ぜんとうどう:眼の上)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう:篩骨洞の奥)があります。

副鼻腔炎のメカニズム

風邪のウイルスや細菌、アレルギー症状などにより、副鼻腔の粘膜に炎症が起こることで発症します。風邪やアレルギーなどがきっかけで鼻の中で炎症が起きると、鼻の粘膜に腫れが生じ、ドロドロとした鼻水が出てきます。この腫れや鼻水によって、副鼻腔と鼻の間にある自然口が塞がることで副鼻腔から分泌物や異物を排泄できなくなり、鼻水や膿がたまってしまいます。こうして起こるのが副鼻腔炎です。

副鼻腔炎の分類

副鼻腔炎は、大きく2つの分類に分かれます。
発症から4週間以内の場合は「急性副鼻腔炎」、症状が3ヵ月以上続く場合は「慢性副鼻腔炎」と診断されます。
それでは、急性副鼻腔炎と慢性副鼻腔炎について詳しく説明していきます。

急性副鼻腔炎

かぜなどのウイルス感染に引き続いて細菌感染が副鼻腔に起こり発症することが多く、持続的な炎症により副鼻腔内に膿がたまり、粘膜も炎症を起こします。

症状は、痛みと鼻閉、鼻汁です。かぜ症状が先行し、続いて膿性の鼻汁がみられますが、炎症の程度によっては発熱を生じる場合があります。

また炎症が起きている部位は様々で、上顎洞に炎症を起こした時には頬部の痛み、篩骨洞に炎症を起こした時には鼻根部の痛み、前頭洞に炎症を起こした時にはおでこの痛み、蝶形骨洞の炎症では頭痛や頭重感が特徴です。

炎症反応が非常に強い場合、稀に副鼻腔の炎症が眼や脳に及ぶことがあります。眼では視力の低下や物が二重に見えたりし、脳では強い頭痛や意識障害が起こります。このような症状が出た場合、自己判断はさけ、速やかに病院を受診しましょう。

慢性副鼻腔炎

副鼻腔炎は急性期に適切な治療を行えば治癒することが多いですが、適切に治療しなかった場合や感染を繰り返した場合に、慢性副鼻腔炎となります。

症状は急性副鼻腔炎とほぼ同じで炎症周囲に「鼻詰まり、粘り気のある鼻水、嗅覚障害、後鼻漏(のどに鼻水が流れ込む)、咳や痰、頭痛」などの症状がでます。

治療

<病院での診断と処置>

〇急性副鼻腔炎

診断には画像検査をします。単純X線検査(レントゲン像)やCT検査(コンピュータ断層撮影)で炎症の起きている部位や程度を調べる事で診断をおこないます。また炎症の原因である細菌を調べる場合には鼻汁から細菌の検査を行うこともあります。
病院での治療には抗生剤と消炎鎮痛薬、排膿を促す薬剤などを使用しますが、経過や症状の程度によっては手術が必要となることもあります。

〇慢性副鼻腔炎

診断は急性副鼻腔炎と同様に単純X線検査(レントゲン像)やCT検査(コンピュータ断層撮影)で行います。CT検査では病変の部位や程度、鼻腔の形態異常の有無を詳しく調べることができます。お薬での治療は、粘膜の機能を正常化する目的でマクロライド系抗生剤を通常よりも少ない量で数か月程度投与します。(炎症を抑えて粘膜の状態を改善する目的で粘液溶解薬を併用する場合もあります)
また、アレルギー性鼻炎を合併している場合、抗ヒスタミン薬や鼻噴霧用ステロイド薬のようなアレルギー性鼻炎に対する治療を追加することもあります。このような薬物療法を数か月行っても効果がないか、効果が不十分な場合には、内視鏡を使用して副鼻腔を鼻腔に開放する、鼻内副鼻腔手術を場合があります。

当院での治療(鍼治療)

当院での鍼治療では、「炎症反応の抑制」「鼻の粘膜の血流改善」「膿の排出を促進」を目的としています。

鍼治療は主に鼻周囲に刺鍼することが多いです。使用する経穴(ツボ)は、迎香(げいこう)、印堂(いんどう)、陽白(ようはく)、風池(ふうち)、合谷(ごうこく)、百会(ひゃくえ)、飛揚(ひよう)などを使用します。

鍼治療の頻度は症状が強ければ最初は週に1~2回程度を4~5回治療が目安になります。また病院からお薬が出ている場合は鍼治療と併用して治療を行うとより効果が高いです。

副鼻腔炎は重症化すると、中耳炎や髄膜炎、脳膿瘍などの合併症を引き起こす可能性もあります。症状が出現した場合は早めの治療をおすすめ致します。

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