繰り返される「かゆみ」と「湿疹」 アトピー性皮膚炎の鍼治療 - あおぞら整骨院・鍼灸院

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繰り返される「かゆみ」と「湿疹」 アトピー性皮膚炎の鍼治療

#鍼灸#食生活

こんにちは、青木です。

梅雨明けが待ち遠しい季節となりましたが、お変わりございませんでしょうか。
このジメジメとした時期では汗をかくことで皮膚を掻いてしまい、肌があれてしまう人もいらっしゃると思います。
今回はそんな皮膚に関係する「アトピー性皮膚炎」についてのお話しです。

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎の主な症状は強いかゆみと、赤みのある湿疹乾燥かさぶたなどです。
これを良くなったり、悪くなったりを慢性的に反復するのを特徴としています。
さらにかゆみで掻いてしまうと、症状が悪化する悪循環が起こりやすい傾向もあります。

罹患層は小児期(15歳未満)に最も多く、特に乳幼児期(出生から小学校就学前まで)に発症するケースが多いです。大人になるにつれて罹患率は低下する傾向にはありますが、一度発症した人が再発することも少なくありません。

発症部位は様々で、乳児期は顔や頭、幼小児期は首や肘、膝の内側など、思春期・成人期は上半身に症状が出やすい傾向にあります。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の原因は多岐にわたり、現代医学では「環境的な要因」と「遺伝的な素因」が複合的に作用すると考えられています。

環境的な要因

①汗、洗剤、化粧品、摩擦、紫外線など、皮膚に刺激となるものがアトピー性皮膚炎を悪化させる可能性があります。

②ダニ、ホコリ、カビ、花粉、ペットの毛、食物など、アレルギーを引き起こす物質が皮膚に接触することで炎症やかゆみを引き起こす原因となるもの。

③アトピー性皮膚炎の皮膚は乾燥しやすく、バリア機能が低下しています。乾燥が進行すると、外部からの刺激を受けやすくなり、症状が悪化する場合があります。

④ストレスによってホルモンバランスが乱れ、アレルギー反応が起こりやすくなることがあります。

遺伝的な要因

①アトピー性皮膚炎は、家族にアトピー性皮膚炎、喘息(ぜんそく)、アレルギー性鼻炎などの既往歴がある場合に発症しやすい傾向があります。

②皮膚のバリア機能を構成するタンパク質であるフィラグリンの遺伝子変異1が関与していると考えられており、アトピー性皮膚炎患者の4割はフィラグリンの遺伝変異が見られることが報告されています。

  1. フィラグリンの遺伝子変異は、皮膚のバリア機能を低下させアトピー性皮膚炎や他の皮膚疾患に関与しています。フィラグリンは皮膚の角層を構成するタンパク質であり、皮膚のバリア機能や保湿機能に重要な役割を担います。遺伝子変異によりフィラグリンの量が減少したり、機能が低下したりすると、皮膚のバリア機能が弱まり、外部からの刺激に弱くなります。そのため、アレルギー反応を起こしやすくなったり、乾燥や痒みなどの症状が出やすくなったりします。
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治療

病院での診断と治療

〇診断・・・診断基準は病院によって検査方法が異なる場合ありますが、日本皮膚科学会ではアトピー性皮膚炎の診断基準として、「瘙痒(かゆみ)」、「特徴的な皮疹と分布」、「慢性・反復の経過」があればアトピー性皮膚炎と診断しているようです。また、アトピー性皮膚炎の重症度を調べる場合では採血でIgE抗体検査をする場合があります。

〇治療・・・アトピー性皮膚炎の治療では、薬物療法(ステロイド外用薬、タクロリムス軟膏、保湿剤など)とスキンケア指導、悪化因子の対策がメインとなります。

当院での治療

鍼灸治療は、かゆみ皮疹の改善アレルギー体質の改善に効果があると言われています。他にも自然治癒力の向上や水分代謝の促進、免疫機能のバランスを整えることで、アトピー性皮膚炎の症状を改善させると考えられています。

アトピー性皮膚炎で使用する経穴(ツボ)は、「肝兪(かんゆ)」、「肺兪(はいゆ)」、「腎兪(じんゆ)」、「治痒(ちよう)」、「大椎(だいつい)」、「肩髃(けんぐう)」、「合谷(ごうこく)」「曲池(きょくち)」、などがあります。これらの経穴(ツボ)を刺激することで、かゆみや炎症を和らげ、体質改善に繋げることが期待できます。

   

  

   

〇治療期間について

鍼灸治療の体質改善では即効性よりも継続した治療が非常に大切になります。
治療期間は「症状の重さ」と「体質」で大きく個人差がでます。治療間隔は一般的に最初の3か月程度は週に1回を目安に通院して頂き、経過(治療効果)によって今後の通院頻度を調整していきます。また、症状が安定してくるのは6か月から1年程度です。

アトピー性皮膚炎でお悩みの方、鍼治療を試してみるのはいかがでしょうか。

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