一度は経験がある辛い「寝違え」。その原因とは?

皆さんも一度は経験がありませんか?私も数回寝違えた事があります。特に大学生の頃、ひどい寝違えになったことがあり、首を動かすと涙が出るほど痛かった記憶があります。
今回はその寝違えについてお話ししていきます。
寝違えの原因とは?
寝違えの正式名称は「急性疼痛性頚部拘縮(きゅうせいとうつうせいけいぶこうしゅく)」といいます。
原因はいくつもの説がありますが、どの原因も関連があるため1つに限定することはできません。
ここでは、最も関連が深そうなものをいくつか見ていきましょう。
睡眠時の姿勢
睡眠中の不自然な姿勢は大きな原因のひとつとされています。ソファーで寝るなど、寝返りが出来ないような姿勢で眠り続けると、筋肉や腱が伸びたり頸椎に負担がかかります。その結果、神経の傷みや血行不良が起こり、寝違えを発症します。
枕とマットレス
諸説ありますが、枕の「高さ」が重要とされています。
寝ている時に頸椎が自然な状態を保てることが大切です。高すぎる枕だと、寝る姿勢にもよりますが、首が曲がった状態になりがちです。また、マットレスの硬さによっても首の角度が変わってきますので注意が必要です。
「寝返りが自然にできる」ような枕の高さとマットレスの硬さが重要です。
首こり・肩こり
首こりや肩こりは、首肩の筋肉が異常に収縮しています。
首肩の筋肉が収縮すると、頚椎の関節や椎間板などに過剰な負担がかかり、寝違いのリスクが高まります。
首肩こりの予防が寝違いの予防にもなるのですね。
首肩こりの予防としては、
①デスクワークやスマホ使用時の画面をのぞき込む姿勢に気を配ることが大切です。頭が前に出ると、それを支える首肩の筋肉は強く収縮した状態が続きます。
改善方法は、ディスプレイの高さを眼の高さに近づける事です。限界はあるかも知れませんが、出来る範囲でやってみてください。
②ストレスは首肩こりを誘発すると言われています。程度の違いはあるかも知れませんが、ストレスがない方は非常に少ないと思います。
出来るだけストレスをため込まないようにコントロールできると良いですね。
その他、運動不足や生活習慣の乱れも原因になると言われていますので、適度な運動をしたり、食生活を整えたりすることも「良質な睡眠を得る」という事には欠かせないことですね。
予防法
「寝違えを起こさないために」と、わざわざ考えて生活することはあまりないかもしれません。
しかし「良質な睡眠を得たい」とは誰もが思う事ではないでしょうか。良質な睡眠を得ることは、寝違いを起こさないことにつながります。
ここでは、簡単にできることをお話ししたいと思います。
①寝具を再チェック・・・先述しましたように、「寝返りが自然にできる」ような寝具を選びましょう。
②照明の調節・・・寝る1~2時間前には、リビングなどの照明を少し暗くして、体や脳に寝る準備をさせましょう。
③室温の管理・・・室温が低いと、血流が悪くなったり、筋肉が硬くなったりします。冬はもちろんですが、夏場のエアコンなども注意が必要です。
④スマホを使用するのは寝る1時間前までにしましょう。
⑤入浴・・・シャワーではなく湯船に浸かることが大切です。体の深部から温めることでリラックス効果を促し緊張状態を和らげます。就寝前の2~3時間前に入浴するのがよいでしょう。
⑥飲酒・・・飲酒の後、寝る前に経口補水液を飲むとミネラル分が補給され、血流の低下を防ぐ効果があり、寝違いの予防になります。
⑦深呼吸・・・ゆっくりと大きく深呼吸を3回してみましょう。気分がリラックスすると同時に、リンパの流れが促進されます。
他にも寝る前に出来ることは沢山あると思います。いろいろと工夫をしてみましょう。
治療
物理療法・・・電気治療(低周波治療器、中周波治療器)、超音波治療
手技療法・・・優しいマッサージ(痛みが強い時は行いません)
鍼治療・・・相談して施術するかどうか決めていきます。

軽症の寝違えであれば治療しなくても数日で治るでしょう。しかし、痛みが強い時は生活に支障をきたします。
痛みが強くつらい場合は、治療することにより痛みは軽減し、治るまでの期間を短縮することが期待できます。
寝違えたかな?と思ったらご相談ください。