「背中の強い痛み」それは重篤な病気が潜んでいるかも知れません。 - あおぞら整骨院・鍼灸院

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腰・背中の痛み

「背中の強い痛み」それは重篤な病気が潜んでいるかも知れません。

#オーバーユース#スポーツ障害#姿勢不良#筋収縮#筋肉損傷

背中が痛い女性

「ぎっくり背中」いわゆる突然背中が痛くなる状態「痛くて腕や体を動かせない」、「息をするだけで痛い」、「寝ているだけでも痛い」などの症状、ご経験ありますか?
実は意外と多い症状です。当院にいらっしゃる方のほとんどは、何らかの原因で背中の筋肉を損傷し、突然の強い痛みで困惑された状態でご来院されます。
物理療法や鍼(はり)を組み合わせた治療で、ほとんどの方は短期間で改善します。
今回は、その原因や予防法、治療内容をお話しします。
しかしその前に、背部痛は様々な病気が原因になっていることがあり、中には緊急を要する場合もあります。実際当院でも過去に、重篤な病気が隠れていたことがいくつかあります。
例えばある方は、問診にて「既往歴、痛みだしてからの期間、体調の変化、傷む場所、傷む時間帯やタイミング、生活習慣、職業」など様々な事をお聞きした結果、私なりに「違和感」を感じ、「治療はしますが、早期に病院で内臓を詳しく調べてください。」と伝えました。その方は膵臓癌でした。その他、椎体(背骨)圧迫骨折、尿路結石、胃潰瘍、帯状疱疹など、様々な方がいらっしゃいました。

「病気による背中の痛み」を先にお話ししてから、当院での治療対象である筋肉の損傷などについて解説したいと思います。

背中のどの部分が痛むかにより、ある程度病気の予測が出来ます。個人差がありますので、参考程度にしてください。

左背部痛

〇胃の病気(胃潰瘍、胃炎)

〇心臓の病気(心筋梗塞、狭心症)

〇膵臓の病気(膵臓癌、膵炎)

右背部痛

〇肝臓の病気(肝臓がん、肝炎、急性肝炎)

〇胆嚢の病気(胆嚢がん、胆管がん、胆嚢炎、胆石)

中央背部痛

〇腎臓の病気(急性腎炎)

上記以外にも帯状疱疹やストレスによるもの、または他の病気が隠れていることがあります。
また、内臓の病気の場合は背部痛以外に様々な症状が同時に出ることがあります。病気により異なりますが、強い胸の痛み・吐気・嘔吐・腹痛・下痢・便秘・動悸・息切れ・頭痛・めまい・黄疸などです。
背部痛以外の症状が見られたら、出来るだけ早く病院を受診してください。

さて、ここからが背部痛の大部分を占める「ぎっくり背中」や「寝違え」などの運動器に発生する症状について見ていきましょう。

①オーバーユース(過剰な運動)

筋肉がオーバーユースによって疲労し、緊張を強いられることで痛みが引き起こされます。
腕や肩を使うスポーツや体幹に捻転力が加わる競技などでよく見られます。
野球、テニス、卓球、ゴルフ、陸上など。

②無理な負担

「無理な姿勢で荷物を持ち上げる」、「重量物を何度も運ぶ(押す、引っ張る)」など。
例えば、車の運転席に座った状態で後部座席の荷物を取るなど、よくある動作ですが、筋肉が緊張していたり、疲労が蓄積していると痛みを発症しやすくなります。
また、パソコン作業やスマートフォン使用などで同一姿勢が長時間続くと、筋肉の緊張が持続し、痛みが生じることがあります。

③寝違え

もともと肩こりや背中のこりがある方は、寝違えを発症しやすくなります。(こりは無自覚な場合もあります)こりは筋肉が異常に収縮し続けてこっている状態なので、背骨の関節や椎間板などに過剰な負担がかかり続けている状態です。これにより睡眠中の姿勢などがきっかけとなり痛みを発症します。
その他、睡眠中に筋肉が阻血(血液の供給不足)状態になった場合や、筋疲労により筋肉が痙攣している場合などに寝違えを発症するといわれています。

④ストレス

心理的ストレスが原因となって背部痛が発症するケースも、少なくないといわれています。
ストレスを抱えていると、肩こりや背部のこりが発生しやすくなり、筋肉の緊張状態が継続します。
前述したように、この筋肉の緊張により痛みが誘発されます。

①長時間の同一姿勢を避ける

同一姿勢で長く立ち仕事をする場合(調理など)、背中の負担にならないように気を付けます。
例えば、調理台の上に補助台を置き、前かがみ気味を解消したり、左右どちらかの足を後ろに引くと、腰や背中をかがめるのではなく、股関節と膝関節の屈曲により前傾が可能になります。

長時間座る場合は30~40分毎に一度立ち上がり、背伸びなどをしてリセットしましょう。

②ストレッチ

a.四つん這いになり、背中を丸めて3~5秒保持。

b.背中を限界まで反らせて3~5秒保持。  ※a、bを3回繰り返す。

座った状態で行う方法。
手を正面で組み、背中をまるめて、手をできるだけ遠くに伸ばす。
そのまま20~30秒保持。 ※3回繰り返す。

③筋力の強化

背中にある広背筋のトレーニング

うつ伏せになり、両手足をのばします。(肩幅より少し広く)

両手足を少しずつ床から引き上げていき、限界の高さで止める。
次に手足を床につかないようギリギリの位置まで下ろし、再度限界まで引き上げる。
これを15~20回くり返す。(無理のない回数から始めてください)

④血行を促進する

ぬるめのお風呂に少し長めに浸かってみましょう。
血行が促進され、背中の筋肉の疲れやこりを改善することができます。また、入浴中に背中のストレッチをするとさらに効果的です。

〇電気治療・・・症状により、高周波治療器または低周波治療器を選択し、それに中周波治療器を組み合わせます。

〇超音波治療・・・高出力超音波治療器を使用します。

〇手技療法・・・痛む部位に関連する筋肉も含めて、筋肉の緊張を取り除く優しいマッサージを行います。

〇鍼治療・・・施術に関してはご本人と相談をして決めますが、非常に高い治療効果が期待できます。

軽症

痛みはあるが、ある程度動かせるような状態。2~3日でほぼ回復します。

中等症

痛みで肩や体幹をあまり動かせないが、横になれば痛みは楽になる状態。1週間程度で回復します。

重症

重度では体を動かそうとすると激痛が走ります。横になっても痛みを感じることがあり、深呼吸でも痛みが増大します。2~3週間で回復します。

いかがでしたか?意外に多い「ぎっくり背中」。多くはありませんが、慢性化するケースもあります。
背中の痛みを感じたら、早めの治療をお勧めします。

この記事の著者

北城 雷太

あおぞら整骨院・鍼灸院院長
柔道整復師

あおぞら整骨院・鍼灸院を開院する前は、東京の整骨院にて分院長を務めさせていただいておりました。その後三島にて開院し15年目を迎えております。この間、様々な経験をさせていただき、また現在の治療にこの経験を生かすべく、日々精進しております。
この15年間で世界は驚くほどに大きく変化してまいりました。同じように、健康に対する考え方、医療の分野でも大きな変化(進化)がみられます。我々治療家も、日々多くのことを学び成長しなければなりません。進化してこそ、患者様の痛みを効率よく取り除けると私は信じています。

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