・筋筋膜性疼痛
・頸椎椎間板ヘルニア
・頚椎症
・寝違え

  

筋筋膜性疼痛

【原因・症状】

筋筋膜性疼痛(MPS)は、筋肉や筋膜において慢性的な痛みやこりをおこす症状です。この痛みは、トリガーポイントと呼ばれる筋肉内のしこり(筋膜内の過敏な領域)が原因で発生します。また、患部の周囲に痛みを放散させることがあります。

  
トリガーポイントの特徴
・筋肉内に存在する過敏な点で、圧迫すると痛みが生じる。
・触れるとしこりとして感じられる。
・トリガーポイントの周囲に痛みを放散させることがある(放散痛)。
  
症状
・鈍い痛みや圧迫感を感じる
・痛みの強さや位置は変動することがある。
・持続的な痛みや運動による痛みの増強が見られる。
・筋肉のこわばりや緊張感。
・動作範囲の制限や筋力の低下。
・頭痛や耳鳴り、めまいなどを併発する。

  

原因
筋肉の過度な使用、外傷、不良姿勢(スマートフォン、PC)、寒冷、ストレスなどが挙げられます。
予防法として、姿勢の管理、ストレッチ、適度な運動、ストレス管理、食事管理が重要です。

  

【治療】

物理療法:電気治療(低周波)、超音波治療、ウオーターベッド
手技療法:トリガーポイント周囲のマッサージ、ストレッチ、姿勢矯正など。
鍼灸:トリガーポイント及びその周囲に鍼治療を行い、筋肉の緊張を和らげます。(鍼治療は患者様と相談のうえ決定します。)

  

筋筋膜性疼痛は適切な治療と自己管理によって症状の改善が期待できるため、早期の診断と治療が重要です。

頸椎椎間板ヘルニア

【原因・症状】

頸椎椎間板ヘルニアは、椎間板の中に存在する髄核というゲル状の組織が外に飛び出してしまった状態です。これにより周囲の神経を圧迫し、背中や腕の痛み、しびれ、感覚異常、筋力低下などの症状が現れます。
主な原因として、むち打ちなどの外傷、首への過度な負担(不良姿勢など)、椎間板の加齢変性などが挙げられます。
  
症状
・痛み:腕、肩甲骨周囲、鎖骨の周囲、脇に痛みが出ることがあります。
・痺れ:腕、手の指に痺れが出ることがあります。
・筋力の低下:主に握力が低下することがあります。
・運動障害:腕が挙げにくくなることがあります。

  

予防法としては、正しい姿勢を意識する、適度な運動を行う、首をエンドポイントまで動かさない。(エンドポイント:これ以上は動かせないと感じる限界点)等です。

  

【治療】

物理療法:牽引、超音波治療、電気治療(中周波、低周波)
手技療法:肩甲骨周囲のリラクセーション
装具:症状が重度の方には頸椎カラーをお勧めすることもあります。
鍼灸:主に下位頸椎(首の骨の半分から下)、上位胸椎(背骨の肩甲骨周囲)の周囲の筋肉に鍼治療を行う事によって疼痛緩和が期待できます。(鍼治療は患者様と相談のうえ決定します。)

頚椎症

【原因・症状】

頸椎症は、首の骨が老化や過度な使用によって変性し、周囲の神経や脊髄に影響を与える状態です。神経を圧迫する部位により「頚椎症性脊髄症」、「頚椎症性神経根症」と呼ばれます。
主な原因として、加齢による頸椎の変形、首を上や下に曲げる動作が多い方、交通事故などによる外傷が挙げられます。

  

症状
・痛み:首、腕、肩甲骨周囲、鎖骨の周囲、脇に痛みが出ることがあります。
・痺れ:腕、手の指に痺れが出ることがあります。
・筋力の低下:主に握力が低下することがあります。
・運動障害:首を動かしにくくなったり、腕が挙げにくくなることがあります。

  

予防法としては、正しい姿勢を意識する、適度な運動を行う、首を酷使せず、首周りの筋肉の柔軟性を保つ等です。

  

【治療】

物理療法:牽引、超音波治療、電気治療(中周波、低周波)
手技療法:首、肩甲骨周囲のリラクセーション。
装具:症状が重度の方には頸椎カラーをお勧めすることもあります。
鍼灸:主に頸椎、上位胸椎(背骨の肩甲骨周囲)の周囲の筋肉に鍼治療を行う事によって疼痛緩和が期待できます。(鍼治療は患者様と相談のうえ決定します。)

寝違え

【原因・症状】

寝違えは眠った状態から目が覚めた時に、首や首から肩にかけて痛みを感じ、首を動かした際に痛みを感じたり、痛みにより動かせない時もあります。
  

原因としては複数考えられています。
・睡眠中不自然な姿勢が続いたために一部の筋肉に血液の供給が不足し、しこりとなっている。
・前日などにいつもはしないスポーツや労働をして、頸椎の後ろの関節の袋(関節包)に炎症がおこる。
・就寝時に同じ姿勢が持続する。(飲酒後の睡眠や疲れ果てての睡眠などでは寝返りが少なくなる)などです。

  

寝違えになったら、無理に首を動かさないようにして安静にします。また、ストレッチやマッサージが有効な場合もありますが、痛みが強い時は避けた方が良いでしょう。痛みが強い期間は温めないようにし、湿布も有効です。

  

【治療】

物理療法:電気治療(高周波)、超音波治療
手技療法:痛みが落ち着いてきてから開始します。
鍼灸:痛みの原因となっている筋肉等に直接鍼を打ち、筋緊張を和らげます。また、首とつながる経絡(けいらく)に鍼を打つ遠隔治療も行います。(鍼治療は患者様と相談のうえ決定します。)

  

  

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