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肩の痛みの原因は?

以前、五十肩やスポーツによる肩の痛みについてお話しましたが、今回は肩の痛みの原因についてお話したいと思います。

肩の痛みの原因として、まずわかりやすいのが、 骨折や脱臼、骨粗鬆症などによるものです。
しかし、肩の痛みは、これらによるものだけではありません。
むしろ、多くの方々がお悩みの肩の痛みは、これら以外の原因によるものが、多いのではないでしょうか?

ph6その上記の以外の原因による肩の痛みのほとんどは、肩の関節のわずかなズレによるものです。
ではなぜ、肩の関節のズレが起こるのでしょうか?

それは、何もしていなくても、肩は腕の重みで引っ張られた状態にあるからです。
この腕の重みですが、男性で6~8kg、女性で5~7kgあるといわれています。
これだけの重量が、肩の関節とその筋肉に常にかかっているのですから、その負担は実は大変なものなのです。
加齢により筋力低下などで、その重みのために肩の関節にズレが生じてくるのもやむを得ないことなのかもしれません。

また、肩の関節は可動範囲がとても広い関節です。
腕を、前にも後ろにも横にも、上にも下にも動かせ、ぐるぐる回すこともできます。
これは、それだけ精密に作られているということでもありますが、精密であればあるほど、わずかなズレも生じやすく、こまめなケアが必要になってきます。
これらの原因によって、肩の関節はズレが生じやすく、この状態では、肩をスムーズに動かすことができずに、肩の関節や筋肉に負担をかけ、肩の痛みの原因となります。

ですので、肩の痛みを感じた場合はもちろんですが、僅かな違和感が出たときは、できるだけ早い段階で、肩の関節のズレを正すことが重要になります。
早期対処、早期治療が大切なのは、肩の痛みも同じです。

僅かでも肩の痛み、肩の違和感がありましたら、ご遠慮なくご相談くださいね。

肩の鳴りは何が問題なのでしょうか?

前回、肩の痛みについて書きました。
そこで今回は、痛みのない肩の鳴りについて触れたいと思います。

あまり多くはないのですが、肩の鳴りについてのご相談を受けることがあります。
痛みはないのですが肩が鳴る、とのことです。

ところで肩の鳴りは、どうして起こるのか、ご存知でしょうか?
順を追ってお話しますね。

ph8肩に限らず関節には、「遊び」というものがあります。
言い換えれば、わざと余裕を持たせている、隙間を空けてある、ということなのですが、これは関節のような稼動部が、きつくピッタリだと動かせないからです。
本来は、この余裕(隙間)が肩の動きを助けて、関節同士が当たらないようにしているのです。

しかし、肩の関節に歪みが生じている場合や、またそのために、変な肩の動かし方になっていると、本来、当たらない関節同士や腱が当たってしまい、肩の鳴りとなってしまいます。
ここで一番の問題は、故意に肩を鳴らし続けることです。

肩の鳴りを経験すればするほど、肩が鳴る動きを覚えてしまい、自ら肩を鳴らす動作をしてしまいがちになります。
肩を鳴らすクセや、肩を鳴らさないと落ち着かない、という状態になることが問題になってきます。
こうなると、肩の遊び(=余裕)は、必要以上に大きくなり、肩の歪みも、さらに大きくなってしまいます。

肩が歪めば、バランスをとるために肩以外の場所の歪みも発生し、新たな痛みやしびれの原因にも成りかねません。
でも、小さな「おや?」のうちに原因を取り去っておけば、大きな問題には発展しにくくなります。

痛みのないうちに、痛みの原因を取り去っておけば、痛みは出ませんよね?
肩の鳴りも、そうなのです。

だから些細なことでも、ご自身で「おや?」とお感じになったら、ご遠路なくご相談くださいね。

肩の痛みも早期の対処が大切です

今回は、肩の痛みについて触れたいと思います。

私たちが普段お会いする患者様で一番多い肩の痛みは、やはり五十肩です。

ph6五十肩は、その痛みはもちろんですが、肩が上がらないということによる日常生活に支障をきたすことが一番の問題です。
何しろ、着替えさえも大変なことになるのですから。
また野球の投球で、ピッチャーが、肩を痛める、肩の痛みを訴える、ということも、よく聞かれることだと思います。

これは、スポーツ障害のケースになりますが、原因は、肩の関節の、使い過ぎ、負担の掛け過ぎです。
五十肩の場合は肩の関節を支えている4種類の腱(腱板)が変性し、関節包と言われる関節を包み込んでいる膜の委縮により痛みを感じ、可動域が狭くなります。

どちらにせよ、肩の痛みを感じたら、まず安静にして、あまり肩を動かさずに、これ以上の悪化を抑えることが最初の対処法です。

そして、肩を休ませて、痛みが小さくなってきたところで、肩を温めながら、少しずつ動かすといった、肩の可動域を広げる運動療法を行っていきます。
この場合も、常に肩の状態を確認しながら、その時期も運動量も患者様お一人お一人の状態に合わせた治療が必要なのは、言うまでもありません。
もし、少しでも肩が痛いと感じられましたら、ご相談くださいね。

まだ肩の痛みが、小さいときであればあるほど、大きな痛みにならずに、早く、肩の痛みを治すことができます。
早期発見、早期治療は、肩の痛みに限らず、どんな症状に対しても言えることですね。