肩の鳴りは何が問題なのでしょうか?

前回、肩の痛みについて書きました。
そこで今回は、痛みのない肩の鳴りについて触れたいと思います。

あまり多くはないのですが、肩の鳴りについてのご相談を受けることがあります。
痛みはないのですが肩が鳴る、とのことです。

ところで肩の鳴りは、どうして起こるのか、ご存知でしょうか?
順を追ってお話しますね。

ph8肩に限らず関節には、「遊び」というものがあります。
言い換えれば、わざと余裕を持たせている、隙間を空けてある、ということなのですが、これは関節のような稼動部が、きつくピッタリだと動かせないからです。
本来は、この余裕(隙間)が肩の動きを助けて、関節同士が当たらないようにしているのです。

しかし、肩の関節に歪みが生じている場合や、またそのために、変な肩の動かし方になっていると、本来、当たらない関節同士や腱が当たってしまい、肩の鳴りとなってしまいます。
ここで一番の問題は、故意に肩を鳴らし続けることです。

肩の鳴りを経験すればするほど、肩が鳴る動きを覚えてしまい、自ら肩を鳴らす動作をしてしまいがちになります。
肩を鳴らすクセや、肩を鳴らさないと落ち着かない、という状態になることが問題になってきます。
こうなると、肩の遊び(=余裕)は、必要以上に大きくなり、肩の歪みも、さらに大きくなってしまいます。

肩が歪めば、バランスをとるために肩以外の場所の歪みも発生し、新たな痛みやしびれの原因にも成りかねません。
でも、小さな「おや?」のうちに原因を取り去っておけば、大きな問題には発展しにくくなります。

痛みのないうちに、痛みの原因を取り去っておけば、痛みは出ませんよね?
肩の鳴りも、そうなのです。

だから些細なことでも、ご自身で「おや?」とお感じになったら、ご遠路なくご相談くださいね。